時候(春)

春,青春,芳春,陽春,東帝,青帝,蒼帝,九春

立春から立夏の前日までの期間。陰暦の三春(初春、仲春、晩春)をまとめた90日間を九春とよぶ。

寒明,寒明ける,寒の明け,寒過ぐる

小寒、大寒を経て節分までの約30日間を総合して寒といい、それが終わる日を「寒明け」と呼ぶ。意味も時期も立春と同じ。ただ、冬に区切りをつけるといった意味合いが強い。まだ春は遠いニュアンス。

立春,春立つ,春くる,春さる

2月4日、5日ごろ。

早春,春さき,春早し

立春以降、だいたい2月末頃までをいう。温かさよりも、冬のなごりの方が目立つ。

春浅し,浅き春,浅春,春淡し

立春以降、春とは名ばかりといいたい頃をいう。

冴返る,しみ返る,寒戻り

立春を過ぎてようやく春めいた頃、再びぶり返した寒気のこと。

春寒,春寒し,寒き春

早春の頃の寒さをいう。

春遅し,遅き春,おそ春

暦の上では春に入っているにも関わらず、実際の気候はまだ肌寒く花の開花も遅れていてなかなかやってこない春のこと。

春めく,春動く,春兆す

早春とも春浅しとも時期が重なるがより春らしくなってきたと感じられる頃をいう。

魚氷に上る(うおひにのぼる)

春になると魚が氷の上に躍り出るという。

雨水(うすい)

立春になって初めて雨が降ることをいう。

二月尽,二月果つ,二月逝く

2月の尽きること。ようやく寒気もゆるみ、春の訪れを肌で感じ始めるころ。

鷹化して鳩と為る

殺気だった鷹が温和な鳩に変わるという中国古来の伝承。鷹鳩と化し・・という使い方。

清明

春暁,春の曙,春の暁,春の夜明,春の朝明(あさけ),春暁(はるあかつき)

春の夜明けの、東の空がしらみかける頃をいう。

春の夕(ゆうべ),春夕べ,春薄暮(はるはくぼ)

春の日の暮れの頃。春の宵ほどには更けていない時間帯で、まだ陽の気配はうっすらと残っている1日の終わり。

春の宵

宵は夜のはじめの時間。陽が沈み、闇があたりを覆い始めた頃で、夜更けにはまだ間がある。空気も生暖かく、万物に生の息吹が満ちている気がする。官能的な情緒性が濃くまとわれる時間。浪漫的な雰囲気も。

麗か,うらら,うららけし,うららに,うらうら,麗日

春の日が美しく輝きわたって、すべてのものが明朗に感ぜられるような状態。

花冷え

桜が咲き、もうすっかりと春と思っていると、思いがけなく薄ら寒い日が戻ってくること。

木の芽どき(このめどき),木の芽雨,木の芽晴れ,木の芽風,木の芽冷え

春の初め、様々な木の芽吹く時節のことである。

花時(はなどき),桜時,花のころ,花過ぎ

桜の花の咲く頃、または、花の頃の陽気をさす。

蛙の目借り時(かわずのめかりどき)

春も深まる頃、人は眠くてたまらなくなる。これは蛙が人の目を借りてゆくからであるという俗説に基づく。

春深し,春闌(はるたけなわ),春闌く(たく),春深む,春更く(ふく)

桜の季節が過ぎると、日を追って春深しの感が強まる。汗ばむような陽気の日が増え、景色は初々しさを失って爛熟の様相を呈する。

春暑し,春の汗

四月の後半ともなると、晴れた日には気温があがり夏のような暑さになる。

暮の春,末の春,春暮る,暮れゆく春

春の暮という季語には2つの意味が混ざっている。ひとつは春の日の夕暮れ。もうひとつは春の終わり。春の暮には華やかさに寂しさが宿り、秋の暮には寂しさに華やかさが潜む。

春惜しむ,惜春(せきしゅん)

過ぎゆく春を惜しむこと

夏近し,夏隣る,夏隣

立夏を間近にひかえた頃の感じ。花は散りつくし、木の芽は既に若葉になろうとしている。